リーグ屈指のスーパースターを揃え、圧倒的オフェンスで優勝を目指すブルックリン・ネッツの2021-22シーズンの展望をご紹介します。
2020-21シーズン:振り返り
シーズン勝敗 | 48勝24敗(勝率.666) |
プレーオフ結果 | カンファレンス・セミファイナル敗退 |
OFF RATING | 118.3(1st/30) |
DEF RATING | 113.8(23rd/30) |
NET RATING | +4.5(7th/30) |
リーグ屈指のスコアラーであるケビン・デュラント、カイリー・アービングの2人に加え、シーズン序盤にジェームズ・ハーデンを獲得した。スティーブ・ナッシュHCとマイク・ダントーニACのスタイルもあり、超攻撃型チームの評判に違わずオフェンス・レーティングではリーグ1位を記録した。プレーオフでもデュラントの理不尽ともいえるプレーでバックスを追い詰めたが、あと一歩のところで敗れた。
一方でブルース・ブラウンやニコラス・クラクストン、ピストンズからバイアウトされたブレイク・グリフィンらが献身的なプレーを見せたことは大きな収穫だった。また、リーグ屈指のスコアラーであるハーデンがプレーメーカーとして機能することを証明したこともサプライズの1つだったといえるだろう。
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2021-22シーズン:プレビュー(2021年9月6日時点)
開幕ロスター
r:ルーキー tw:2way契約 ( ):怪我
PG | カイリー・アービング | パティ・ミルズ ジェボン・カーター |
SG | ジェームズ・ハーデン | ブルース・ブラウン キャメロン・トーマス(r) デイビッド・デューク(r) |
SF | ケビン・デュラント | ジョー・ハリス セコウ・ドゥンブヤ ディアンドレ・ベンブリー ケスラー・エトワーズ(r)(tw) |
PF | ラマーカス・オルドリッジ | ポール・ミルサップ ジェームズ・ジョンソン |
C | ブレイク・グリフィン | ニコラス・クラクストン デイロン・シャープ(r) |
ネッツは、2021年オフシーズンも積極的に大物選手の獲得に動いた。
現役最高のスコアラーであるケビン・デュラントと4年の延長契約を結び、ブレイク・グリフィンやブルース・ブラウンとは単年契約を結んだ。控えPGに経験豊富なパティ・ミルズを、インサイドには機動力のあるポール・ミルサップもロスターに加えた。また、昨年引退を表明したラマーカス・オルドリッジと契約したことで、実にロスターの6人がオールスター選出経験者という異次元チームを作り上げた。
2021−22シーズンにネッツが狙うのは「優勝」の2文字だ。
経験豊富なベテランが多く、優秀なロールプレーヤーも揃っているため簡単に崩れることはなさそうだが、怪我とケミストリー構築は懸念点として挙げられる。また、オフェンスのスペシャリストであるマイク・ダントーニがチームを離れたことも自慢のオフェンス力に変化を与えるだろう。
今季のネッツはNBA史上屈指の豪華なロスターを作り上げた。しかし、多数のドラフト指名権を放出しており、サラリーも高騰している。ネッツが優勝候補の筆頭であることは間違いないが、BIG3が健康にプレーを続けることが優勝への絶対条件になるだろう。
注目選手:カイリー・アービング

カイリーが健康であれば2020-21シーズンのプレーオフ結果は変わっていたかもしれない。
カイリーのオフェンス能力には疑問の余地はなく、ハンドリング技術は間違いなく歴代屈指だ。しかし、近年のカイリーはスピリチュアルや政治的な言動が目立っており、バスケットボールに対する精神的未熟さが指摘されることも増えている。昨シーズンも「個人的理由」でチームを長期間離れ、古巣であるセルティクスのロゴを踏みつけるなどの行為も非難の的となった。
キャバリアーズを離れて以降リーダーシップに疑問が呈されることも多いカイリーだが、ネッツでは些細な問題かもしれない。ネッツには経験豊富なベテランやスーパースターが大勢在籍しており、彼がリーダーシップを取る必要はない。しかし、スターが揃うネッツではケミストリーは重視される。万が一プレー面でモチベーションが下がることがあれば、ネッツのアキレス腱となる可能性は捨てきれない。