2020-21シーズン終盤に鬼神のようなプレーをみせたステフィン・カリーを中心に、新旧の有望選手が揃ったゴールデンステイト・ウォリアーズの2021-22シーズンの展望をご紹介します。
2020-21シーズン:振り返り
シーズン勝敗 | 39勝33敗(勝率.542) |
プレーオフ結果 | プレーイン・トーナメント敗退 |
OFF RATING | 111.1(20th/30) |
DEF RATING | 110.1(5th/30) |
NET RATING | +1.0(14th/30) |
怪我人続出でリーグ最下位に低迷した2019−20シーズンだったが、2020−21シーズンは主力の復帰もありプレーオフ戦線にまで浮上した。それでも主力選手が断続的に怪我で離脱し、クレイ・トンプソンがアキレス腱断裂で全休になったこともあってプレーイン・トーナメント敗退という結果に終わった。
シーズン終盤〜プレーイン・トーナメントでのステフィン・カリーのパフォーマンスは圧倒的で、33歳となるカリーが依然としてリーグTOPのスコアリング能力を持っていることを証明した。
また、アンドリュー・ウィギンズはディフェンスではリーグ屈指の存在感を見せた。オフェンス面でも平均18.6点と及第点の成績を残しており、ドレイモンド・グリーンとともにリーグ5位のディフェンス・レーティングに貢献した。
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https://www.youtube.com/watch?v=6UQifp6ZDew
2021-22シーズン:プレビュー(2021年9月12日時点)
開幕ロスター
r:ルーキー tw:2way契約 ( ):怪我
PG | ステフィン・カリー | ゲイリー・ペイトン二世 クリス・チオッザ(tw) |
SG | (クレイ・トンプソン) | モーゼス・ムーディー(r) デイミオン・リー ジョーダン・プール |
SF | アンドリュー・ウィギンズ | オットー・ポーターJr. アンドレ・イグダーラ ファン・トスカーノ・アンダーソン |
PF | ドレイモンド・グリーン | ジョナサン・クミンガ(r) |
C | ケボン・ルーニー | ジェームズ・ワイズマン ネマニャ・ビエリツァ |
ウォリアーズはオフシーズンに入ると、オットー・ポーターJr.とネマニャ・ビエリツァを獲得した。いずれもサイズがあり、3Pシュートが打てるためスペースを広げられる。また、優勝時のキーマンであるアンドレ・イグダーラを呼び戻し、ドラフトではジョナサン・クミンガとモーゼス・ムーディーを指名した。クミンガとムーディーはいずれも19歳と若く、サマーリーグで十分な活躍を見せている。2020年ドラフト2位指名のジェームズ・ワイズマンが大成すれば、長くチームを支える選手になりそうだ。
2021-22シーズンのウォリアーズを語る上で避けられないのはクレイ・トンプソンの復帰だろう。
アキレス腱断裂で昨シーズンを全休したクレイだが、復帰はクリスマス前後といわれている。32歳となるクレイはシュート力はもとよりディフェンダーとしてもリーグ屈指であり、クレイがどのレベルで復帰できるかは大きな注目点だ。王朝時代のウォリアーズの圧倒的オフェンスを支えていたのが堅いディフェンスだったことを考えると、特に怪我がディフェンスに与える影響は気になるところだ。
また、ディフェンダーとして覚醒したアンドリュー・ウィギンズと、ポテンシャルの高さを随所に見せるワイズマンにも注目だ。どちらも複雑なウォリアーズのシステムに苦労しているが、この2人がもう一段上のプレーを披露できればウォリアーズは面白い存在になる。その上でクレイが万全の状態で復帰できれば、ウォリアーズは優勝争いに食い込んでくるだろう。
注目選手:ジェームズ・ワイズマン

2020年ドラフト2位指名のジェームズ・ワイズマンは大学でのプレー経験がほとんどないこともあり、高度なシステムを多用するウォリアーズにまだフィットしていない。それでも随所にポテンシャルの高さを伺わせるプレーを見せ、将来を期待できる逸材であることは間違いない。
ウォリアーズには、同ポジションにケボン・ルーニーやネマニャ・ビエリツァが在籍しており、ロールプレーヤーとしてチームの黒子に徹するルーニーと、3Pシュートでスペースを広げられるビエリツァの評価は高い。チームへの貢献度を考えるとワイズマンがプレータイムを確保するには時間がかかるかもしれないが、それでも長身ながらコートを横断できる走力を持っているワイズマンの覚醒はウォリアーズの大きな武器となる可能性がある。
教育係のドレイモンド・グリーンの元で、プレー面も精神面も一皮剥けて欲しいところだ。