マーベリックスで優勝を経験したリック・カーライルを呼び戻し、心機一転プレーオフ復帰を目指すインディアナ・ペイサーズの2021-22シーズンの展望をご紹介します。
2020-21シーズン:振り返り
シーズン勝敗 | 34勝38敗(勝率.472) |
プレーオフ結果 | プレーイン・トーナメント敗退 |
OFF RATING | 112.4(14th/30) |
DEF RATING | 112.4(13th/30) |
NET RATING | 0.0(17th/30) |
ネイト・マクミラン体制に見切りをつけ、ネイト・ビョークレンをHCに迎えて挑んだ2020−21シーズンはペイサーズにとって混迷を極めた。
マルコム・ブログドンとドマンタス・サボニスの2人は比較的健康にシーズンを過ごしたものの、TJ・ウォーレンが疲労骨折でほぼシーズン全休するなど主力選手の怪我が続発した。大怪我から復帰したヴィクター・オラディポは一定の活躍をしたものの精彩を欠き、ジェームズ・ハーデンのトレードに付随して放出された。オラディポの代わりに加入したキャリス・ルバートは健康チェックで癌が見つかり、治療のためチームへの合流は遅れた。
こうしたチーム状況の中でもシーズン前半はプレーオフ圏内にいたものの中盤以降は負けが混みだし、チーム内ではビョークレンHCと選手の対立が表出した。空中分解こそ逃れたものの、問題が大きく報道されたことでビョークレンHCはシーズン終了後に解任となった。
スマホでの動画閲覧はコチラから ⇒
https://www.youtube.com/watch?v=8uIn3ybMQuU
2021-22シーズン:プレビュー(2021年9月12日時点)
開幕ロスター
r:ルーキー tw:2way契約 ( ):怪我
PG | マルコム・ブログドン | TJ・マコネル (エドモンド・サムナー) キーファー・サイクス デュエイン・ワシントンJr.(r)(tw) |
SG | キャリス・ルバート | ジェレミー・ラム テリー・テイラー(r) |
SF | (TJ・ウォーレン) | クリス・デュアルテ(r) ジャスティン・ホリデー トーリー・クレイグ キーラン・マーティン |
PF | ドマンタス・サボニス | オシェイ・ブリセット アイザイア・ジャクソン(r) |
C | マイルズ・ターナー | ゴガ・ビタッゼ |
ペイサーズのオフシーズンは静かだった。
まず、ドラフトでは即戦力と名高いクリス・デュアルテと、ブロックに抜群の才能をみせるアイザイア・ジャクソンを指名した。デュアルテは大学で4年を過ごし、大学最高のSGに送られるジェリー・ウエスト賞を受賞した3Pシュートを武器にしており、ディフェンスにも手を抜かない即戦力として期待されている。また、ジャクソンはサマーリーグではブロックを量産し、リムプロテクターとしての才能をみせている。走力にも長けており、フィニッシャーとしても期待される。
また、FAとなっていたTJ・マッコネルと再契約し、ディフェンスのスペシャリストであるトーリー・クレイグを獲得した。
インサイドで縦横無尽にオフェンスを展開するドマンタス・サボニスと、リムプロテクターのマイルズ・ターナーとのツインタワーはこれまで微妙に噛み合わなかったが、新HCとなったリック・カーライルは2人の共存に自信を持っており、彼らが相乗効果を生み出せるかが今季のポイントになるだろう。
また、既にTJ・ウォーレンとエドモンド・サムナーが怪我で長期間離脱することが確定しているため、バックコートのスコアリングはキャリス・ルバートがキーマンとなるだろう。彼が本格的にエースとして開花できればペイサーズはプレーオフ戦線に戻ってくる可能性が高まるだろう。
既に主力に怪我人が出ているためロスター調整が必要になるが、玄人志向の実力者が揃っているため、カーライルHCがどのようなローテーションを組むかに注目だ。
注目選手:キャリス・レバート

ブルックリン・ネッツで爆発的なスコアリング能力を見せたキャリス・ルバートだが、ジェームズ・ハーデンとヴィクター・オラディポが絡むトレードでペイサーズへ移籍した。トレード直後の身体検査で腎臓癌が見つかり、チームへの合流が大きく遅れたが、健康を取り戻してからは平均20.2点、4.6リバウンド、5.2アシストと安定した活躍をみせている。
ペイサーズは既にTJ・ウォーレン、エドモンド・サムナーが怪我で長期離脱することが確定しており、ルバートの活躍はバックコートの底上げに必須だ。ルーキーのクリス・デュアルテ、ベテラン3&Dのジャスティン・ホリデー、守備職人のトーリー・クレイグと相乗効果を生みだす可能性もるため、ルバートの活躍がペイサーズの勝敗に大きく影響してきそうだ。