レイカーズにフィットするセンター?元オールスターのドワイト・ハワードと1年契約

    ロサンゼルス・レイカーズは、左膝前十字靭帯の断裂という大怪我をおったデマーカ・カズンズの穴を埋めるべく、元オールスターセンターのドワイト・ハワードと1年契約(無保証)を結ぶと、ESPNが報じた。ハワードは、グリズリーズが契約をバイアウトし次第、レイカーズと契約するとみられる。

    目次

    レイカーズが求めるセンター像

    2018−19シーズン前にレブロン・ジェームズを獲得したものの、まさかのプレーオフを逃したロサンゼルス・レイカーズ。今オフにはリーグNo.1ビッグマンのアンソニー・デイビスをペリカンズから獲得し、さらにはウォリアーズから元オールスター選手であるデマーカス・カズンズを獲得し、優勝に向けてチームを作り上げた。しかし、カズンズが左膝前十字靭帯の断裂により離脱。控えには優勝経験もあり、安定したディフェンスを提供するジャベール・マギーがいるものの、インサイドの補強はレイカーズにとって急務となっていた。

    2019年8月21日に、ESPNがレイカーズが4人のインサイドプレーヤーとワークアウトを行うと報じた。ワークアウトに呼ばれた選手は、ドワイト・ハワード、ジョアキム・ノア、マリース・スペイツ、マーチン・ゴータット4名。カズンズと比べると若干見劣りするものの、いずれもNBAで実績のある元オールスター級のプレイヤーだ。

    ワークアウトに呼ばれたメンバーを見るに、インサイドを制圧できるパワーがあり、主にディフェンスリバウンドでチームを支えることができるセンターをチームが求めていることが伺える。アンソニー・デイビスはCでプレーする時間も多いが、本来のポジションであるPFで起用する時間を増やすことができると、攻守でミスマッチを容易に作り出すことができる。そのための布石として、リバウンドやブロックで貢献できるインサイドプレーヤーを、レイカーズが探しているのはもっともな話だ。

    ドワイト・ハワードと1年無保証契約を締結

    ワークアウトに召集された4人の中からレイカーズが選んだのは、過去にレイカーズにも所属したことがあるドワイト・ハワード。ワークアウトから3日後の8月24日にESPNは、「メンフィス・グリズリーズがハワードの契約をバイアウトし、レイカーズが年俸無保証の1年契約(260万ドル)を結ぶ」と報じた。

    単独エースとしてマジックをNBAファイナルに導き、幾多のリバウンド王を獲得しており、インサイドでの実績はハワードが他候補者よりも頭1つ抜け出している。しかし、ファンの頭をよぎるのは、2012−13シーズンのレイカーズでのハワードの凋落だろう。

    この年のレイカーズはコービー・ブライアント、スティーブ・ナッシュ、パウ・ガソル、そしてハワードとスター選手を集め「プレミア4」と呼ばれるチームを作り上げたが、優勝には手が届かなかった。ハワードの同シーズンの成績は、平均17.1点、12.4リバウンド、2.45ブロックとオールスターに恥じない成績でインサイドを制圧していたといえる数字を叩き出しているが、チームとしてはまとまりにかけていた。

    レイカーズでのハワードはインサイドでの単調なプレーが目立ち、コービーやナッシュと口論するなどチーム内での不和を生み出したとして、結果として自身の評価を下げるシーズンとなってしまった。「コービーが残留するなら、僕は残らないだろうね」とインタビューで答えるなど精神的な未熟さを露呈し、これが遠因となり、短期間で各チームを転々とするジャーニーマンと化すことになった。

    レイカーズを1年で去り、その後ロケッツ、ホークス、ホーネッツ、ウィザーズと所属チームを転々とした。今年33歳となるハワードの近年のスタッツは、インサイドが主戦場ということもあり多少の衰えが見られるものの、いまだ一線級の数字を残している。しかし、ロケッツに所属して以降は強豪に在籍しておらず、「チームを勝たせることができないプレーヤー」と評価されている。新人時代から8年在籍し、名実ともにリーグ有数のビッグマンとして活躍していたマジック時代のアンストッパブルな力はないというのが、大方の見方となっている。

    ジャイレン・ローズの視点

    ハワードに求められるレイカーズでの仕事について、元NBA選手で現在は解説者をしているジャイレン・ローズは、ハワードについて下記のように語っている。

    I don’t think it’s impossible (Howard making a big impact on the Lakers), but I saw a player in Charlotte that put up big numbers, 17 (points) and 13 (rebounds), nice numbers, but he’s also played in five teams, in five seasons. If he doesn’t play for Memphis, it’d be six teams in five seasons. The adjustment has to happen up here (on Dwight’s head), I think Dwight Howard still has some quality basketball left in him, and I believe he thinks that, too. I don’t believe he thinks that he’s a 12-minute-a-game type of player.

    (意訳)「ハワードがレイカーズに大きな影響を与えることは不可能ではないと思う。シャーロット(ホーネッツ)でも17点、13リバウンドという素晴らしい数字を残しているが、彼は意識を変える必要がある。彼はまだ質の高いバスケットができる。僕はまだ彼が1ゲーム12分程度の選手とは思わないよ。」

    しかし、ローズは「ハワードよりもノアの方がレイカーズにはフィットする」と考えていると続けている。
    ローズは昨年、「シクサーズはベン・シモンズをトレードすべき」「カワイ・レナードはラプターズと99%再契約する」と発言しており、言葉通りに受け取ることはできないかもしれない。しかし、エースとして2000-01年にチームをファイナルに導いたローズの主張は的を得ている。

    今年のレイカーズは、レブロン・ジェームズとアンソニー・デイビスという現代NBAのツートップといっても過言でない2人がチームの中心になるのは間違いない。2人が中心になるのであれば、ローズが言う通り、ノアのブルーワーカーとしてゴール下で仕事をする選手がレイカーズにフィットするのは明白だ。ハワードのリバウンド能力には疑いがないが、彼がエゴを抑え、ゴール下での地味な仕事に専念できるかは今年のレイカーズを占う上で非常に重要な要素となるだろう。

    リバウンドとブロックに専念すると表明

    数字上ではハワードがいまだA級の選手であるというのは疑いようがない。ただし、レイカーズでハワードに求められるのは、レブロンとデイビスをサポートできる献身的なプレーヤーである。また、スター軍団であるレイカーズをオン/オフ問わず鼓舞することができるマインドが必要だ。「ハワードが自身のエゴを抑えて、裏方に徹することができるか?」これが今のハワードに求められていることだ。

    ESPNは、ハワードはワークアウトを行った後にアンソニー・デイビスを含むチームメイトとミーティングを実施し、「謙虚に、リバウンドとブロックに専念する」ことを約束したと報じた。報道の真偽はシーズンが始まらないと分からない。元オールスター選手のハワードに無保証の1年契約を提示したことからも、レイカーズ経営陣もハワードへの期待と疑念が半々といったところだろう。

    15年のキャリアでオールスターとオールNBAチームにそれぞれに8度選ばれ、最優秀ディフェンシブプレーヤーを3度獲得しているハワードのキャリアは転換期を迎えている。ハワードは「キャリアのドン底を味わった」と語っており、今オフには11kgの減少にも成功している。献身的なプレーを約束したハワードの言葉通り、新天地でのプレーに注目だ。

     にほんブログ村 その他スポーツブログ NBAへ

    目次
    閉じる