【コラム】NBAドラフト2020の指名順が決定!米メディアのドラフト予想

    2020年8月20日に「2020年NBAドラフト」の指名順の抽選が行われた。

    オーランドでのシーズン再開前までの成績で指名順が決まることが事前にアナウンスされていたが、通年通りプレーオフに進出できなかったチームから勝率が低い順に1位指名の確率が割り振られている。2020年のドラフトロッタリーの結果は下記の通りとなった。

    指名順チーム 上下幅
     1位 ミネソタ・ティンバーウルブズ(MIN)↑2
    2位ゴールデンステイト・ウォリアーズ(GSW)↓1
    3位シャーロット・ホーネッツ(CHA)↑5
    4位シカゴ・ブルズ(CHI)↑3
    5位クリーブランド・キャバリアーズ(CLE)↓3
    6位アトランタ・ホークス(ATL)↓2
    7位デトロイト・ピストンズ(DET)↓2
    8位ニューヨーク・ニックス(NYK)↓2
    9位ワシントン・ウィザーズ(WAS)
    10位フェニックス・サンズ(PHX)
    11位サンアントニオ・スパーズ(SAS)
    12位サクラメント・キングス(SAC)
    13位ニューオーリンズ・ペリカンズ(NOP)
    14位ボストン・セルティクス(BOS)
    15位オーランド・マジック(ORL)
    16位ポートランド・トレイルブレイザーズ(POR)
    17位ミネソタ・ティンバーウルブズ(MIN)
    18位ダラス・マーベリックス(DAL)
    19位ブルックリン・ネッツ(BKN)
    20位マイアミ・ヒート(MIA)
    21位 フィラデルフィア・セブンティシクサーズ(PHI)
    22位デンバー・ナゲッツ(DEN)
    23位ユタ・ジャズ(UTA)
    24位ミルウォーキー・バックス(MIL)
    25位オクラホマシティ・サンダー(OKC)
    26位ボストン・セルティクス(BOS)
    27位ニューヨーク・ニックス(NYK)
    28位ロサンゼルス・レイカーズ(LAL)
    29位トロント・ラプターズ(TOR)
    30位ボストン・セルティクス(BOS)

    ウルブズは、ウォリアーズとキャバリアーズと同じく1位指名権獲得率は14%だったことから、ウルブズとウォリアーズの1位・2位指名は順当といえるだろう。
    3位は確率順から5位も繰り上げたホーネッツが獲得し、若手が急成長の兆しを見せているホーネッツにとって、上位指名権のグレードアップはチーム躍進のきっかけになるかもしれない。

    反対に、イースタンカンファレンス最下位に低迷したキャバリアーズは5位指名に落ち着き、長年低迷しているニックスも成績以上に指名順位を下げる結果となった。

    目次

    各サイトの指名予想と、TOP5考察

    ドラフト指名順が決定した直後から、各NBA情報サイトがドラフト予想(モック・ドラフト)を出している。ここでは主要な4サイトのモックドラフトを見てみよう。

    指名順 チーム   ESPN    NBADRAFT.NET  tankathon.com    SBNATION 
     1位 MINAnthony EdwardsAnthony EdwardsAnthony EdwardsAnthony Edwards
    2位GSWLaMelo BallLaMelo BallJames WisemanLaMelo Ball
    3位CHAJames WisemanJames WisemanLaMelo BallOnyeka Okongwu
    4位CHIDeni AvdijaKillian HayesKillian HayesKillian Hayes
    5位CLEOnyeka OkongwuOnyeka OkongwuDeni AvdijaObi Toppin
    6位ATLObi ToppinObi ToppinOnyeka OkongwuDeni Avdija
    7位DETIsaac OkoroTyrese HaliburtonIsaac OkoroJames Wiseman
    8位NYKTyrese HaliburtonDeni AvdijaObi ToppinDevin Vassell
    9位WASKillian HayesDevin VassellDevin VassellTyrese Haliburton
    10位PHXPrecious AchiuwaIsaac OkoroTyrese HaliburtonTyrese Maxey
    11位SASAaron NesmithPatrick WilliamsAaron NesmithPatrick Williams
    12位SACPatrick WilliamsPrecious AchiuwaPrecious AchiuwaIsaac Okoro
    13位NOPRJ HamptonAaron NesmithSaddiq BeyAleksej Pokuševski
    14位BOSCole AnthonyTheo MaledonPatrick WilliamsCole Anthony

    2020年のドラフト候補生の評価に関しては別記事で改めて紹介したいと考えているが、ザイオン・ウィリアムソンがいた2019年と違い、2020年ドラフトには絶対的な1位指名選手がいないと言われている。ドラフト・ロッタリー前はアンソニー・エドワーズかジェームズ・ワイズマンが有力視されており、ややワイズマンが優勢だったが、現役有数のセンターであるカール・アンソニー・タウンズ擁するウルブズが1位指名を得たことでエドワーズが1位指名されると言う予想が多数派となっている。

    実際のドラフトは現状のロスターだけでなく、今後のトレード予定やFA契約、チームオーナーの意向などによって指名は大きく影響される。上位指名権を含めたトレードも毎年発生しており、ドラフト当日まで流動的になるのがNBAドラフトの常だ。

    そのため、現時点のチーム状況のみを加味した簡単な考察を行いたいと思う。また、6位指名以降については上位指名に大きく影響を受けることもあり、今回は5位指名までに絞り、6位以降は今後更新予定のドラフト候補生紹介の記事を参考にしていただきたい。

    1位:ミネソタ・ティンバーウルブズ

    1位指名のウルブズが指名すると予想されているのはジョージア大のアンソニー・エドワーズで各サイトとも一致している。現役トップクラスのセンターであるカール・アンソニー・タウンズを擁するウルブズがワイズマンを指名するとは考えにくく、ツインタワー構想を実現するにしてもタウンズとワイズマンのプレースタイルは合わないように思う。また、ウルブズはサンズのデビン・ブッカーと狙っているという噂が根強く、3Pシュート向上の必要はあるもののブッカーと似たタイプであるエドワーズの指名が現実的だろう。

    ただし、ジョシュ・オコーギー、ジャレット・カルバー、マリク・ビーズリーとSGの人員過多は否めない。それぞれ価値のある選手であるため、弱いインサイドの控え獲得のためにトレードで整理する可能性はありそうだ。

    エドワーズを指名した場合、少なくとも2022-23シーズンまではディアンジェロ・ラッセル、エドワーズ、タウンズで戦うことができる。タウンズ、ラッセルの脂ものる今後3年間がウルブズの勝負の年になりそうだ。

    2位:ゴールデンステイト・ウォリアーズ

    ウォリアーズは予想が難しい。

    ステフィン・カリー、クレイ・トンプソンとNBA史に残るであろう2人のシューターを擁しているが2人とも30歳を超えており、否が応でも世代交代を考える必要が出てくる。そう考えるとクラスNo1のPGと評されるラメロ・ボールの指名予想は納得できる。

    しかし、カリーやクレイを主軸にもう1度優勝を狙うことを視野に入れると、インサイドの選手を補強する必要がある。ドレイモンド・グリーンも衰えが見え始めており、インサイドの強化はウォリアーズの長年の課題でもある。そう考えるとディフェンスでも期待できるジェーズム・ワイズマンは候補に挙がってくる。

    オフェンス面だけを考えるとオビ・トッピンはウォリアーズのスタイルに合致する可能性はあるが、ディフェンス面での評価が未知数であり、トップ3指名でワイズマンよりも優先するかには疑問が残る。また、オニエカ・オコングーという選択肢もあるが、2位指名をキープするのであれば将来性とチームバランスを考えても、ワイズマンの指名がベターだろう。

    3位:シャーロット・ホーネッツ

    3位指名にジャンプアップしたホーネッツはラメロ・ボール指名と予想するサイトもあるが、テリー・ロジアーと急成長中のデボンテ・グラハムの2人に加えてボールを獲得する意味は薄い。2人ともチームの中心となっており、MIP候補にも名前が挙がるマイルズ・ブリジズとともにバックコートは魅力的な若手で構成されている。そのため、現状の戦力で補強が必要なのはインサイドだ。

    ルーキーのPJ・ワシントンはリバウンド面での奮起が必要だが、ロールプレイヤーとしては及第点であり、理想としてはウォリアーズがボールを指名して、2020年のクラスNo.1センターであるワイズマンを指名できればベストだ。ワイズマンは大学でのプレーがほとんどないため素材型ともいえ、ワイズマンが下馬評通りの活躍を見せることができれば、グラハム、ブリジズとともにヤングコアを形成するおとになる。ワイズマンが指名できなかった場合はディフェンスで貢献できるであろうオコングーを獲得して、オコングー、ワシントン、コディ・ゼラーの3人でインサイドを回すのがチーム事情には合っている。

    ワイズマンが指名できない場合は、ボールかオコングーになると思われるが、ボールを指名した場合はロジアーかブリジズのどちらかはトレード要員となりそうだ。

    4位:シカゴ・ブルズ

    4位指名のブルズは、ESPN以外はキリアン・ヘイズを指名すると予想している。ヘイズは欧州屈指のコンボガードと評されており、ディアンジェロ・ラッセルやジェイ・ウィリアムス(引退)と比較されている。

    昨年のドラフト指名したコビー・ホワイトはオールルーキー1stチーム当落線上の活躍を見せたが、ホワイトはベンチ起用の方が良いと評価されており、先発PGとしてゲームメイクに期待できるヘイズを獲得する可能性は低くない。ボールハンドリングが良く、ゲームメイクで貢献できる可能性が高いヘイズの獲得は、ザック・ラビーンやオットー・ポーターJrを活かすことを考えれば良い指名になるだろう。

    しかし、ブルズはバックコートの人員過多であり、フロントコートの層が薄い。ホワイトを先発PGに据えるプランを継続していくのであれば、おそらく4位まで残っているであろうオコングーかトッピンのどちらかを指名する可能性もある。

    5位:クリーブランド・キャバリアーズ

    5位指名を得たキャバリアーズは、オコングーの指名を予想しているサイトが多い。少なくともワイズマンはTOP3指名には入ると予想されており、ワイズマンを除くとベストなインサイド選手はオコングーかトッピンという選択肢となる。キャバリアーズには現役屈指のリバウンダーであるアンドレ・ドラモンドやケビン・ラブが在籍しており、現状は人員は充実している。それでもオコングーやトッピンの名前が挙がるのは、チーム運営に不透明な要素が非常に多いためだ。

    ケビン・ラブ、アンドレ・ドラモンド、トリスタン・トンプソンらベテランビッグマンが残留すると仮定すると、層が薄いSGやSFの選手を指名する可能性が高い。その場合は、イスラエス出身のデニ・アブディアが良い選択肢になるだろう。アブディアはヒド・ターコールやダリオ・サリッチと比較されることも多く、ゲームコントロールが評価されている。3Pシュートも打つことができるので、セクストンやガーランドの弱点を補強することが期待できる。2019年のFIBA U20欧州選手権ではMVPに輝いており、ルカ・ドンチッチの再来となればレブロン・ジェームズ移籍以来低迷するキャバリアーズの復活に向けて大きく前進するだろう。

    ただし、アブディジャの使命にはリスクもある。欧州出身の選手は増えているが、NBAと欧州リーグのプレースタイルの違いに加え、文化や生活習慣の違いからNBAにフィットできずに終わる選手も少なくない。この点を考慮できれば、アブディアの指名に掛けるのは悪く無い選択肢だろう。

    2020年ドラフトは10月16日の予定

    2020年ドラフトは不作といわれている。

    たしかに2019年ドラフトはザイオン・ウィリアムソンという目玉がおり、ジャ・モラントやRJ・バレットなどスター候補と目される選手が多くいる年だった。それと比べると見落とりするのは致し方ない。しかし、2年連続シーズンMVP候補のヤニス・アデトクンボが指名された2013年も不作と言われていたが、結果としてヤニスを筆頭にヴィクター・オラディポ、CJ・マッカラム、ルディ・ゴベアとオールスター級の選手を多く輩出している。2020年のドラフトは素材型の選手も多く、数年後に複数のオールスター選手を輩出している可能性もあるだろう。

    不作といわれる年度は、下位指名からブレイクする選手も多い傾向にある。昨年から大きく評価を落としているコール・アンソニーなど、上位指名以外でも話題になる選手が多くいる。注目の2020ドラフトは10月16日にニューヨークで実施される。

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