堅牢なチームディフェンスを強みにするトロント・ラプターズの2022-23シーズンをプレビューします。
2021-21シーズンの振り返り
勝率 | 48-34(58.5%) |
Play Off | 1st 敗退 |
オフェンス | 112.9(14位/30チーム) |
ディフェンス | 110.5(10位/30チーム) |
PACE | 96.0(27位/30チーム) |
前評判は低かったがカンファレンス5位でプレーオフに進出した。プレーオフでは地力に勝るシクサーズの前に1回戦敗退となったが、ドラフト4位のスコッティ・バーンズは新人王を獲得し、実りあるシーズンだったといえる。オフシーズンには現状のロスターを維持しつつ、FAで「ストレッチ4」のオットー・ポーターJr.やファンチョ・エルナンゴメスを獲得した。
Roster Infomation:ロスター情報(2022年10月10日時点)
太字:スターター予想
UFA:制限なしFA RFA:制限付きFA PO:プレーヤーオプション TO:チームオプション
Pos. | Player |
---|---|
PG | Fred VanVleet(フレッド・ヴァンブリート) |
PG | Malachi Flynn(マラカイ・フリン) |
PG | Dalano Banton(ダラーノ・バントン) |
SG | Gary Trent Jr.(ゲイリー・トレントJr.) |
SG | Josh Jackson(ジョシュ・ジャクソン) |
SF | Scottie Barnes(スコッティ・バーンズ) |
SF | OG Anunoby(OG・アヌノビー) |
SF | Otto Porter Jr.(オットー・ポーターJr.) |
PF | Pascal Siakam(パスカル・シアカム) |
PF | Thaddeus Young(サディアス・ヤング) |
PF | Chris Boucher(クリス・ブーシェ) |
PF | Juancho Hernangomez(ファンチョ・エルナンゴメス) |
PF | Precious Achiuwa(プレシャス・アチウワ) |
PF | DJ Wilson(DJ・ウィルソン) |
C | Khem Birch(ケム・バーチ) |
C | Christian Koloko(クリスチャン・コロコ) |
PG | Jeff Dowtin(ジェフ・ダウティン) |
SG | Ron Harper Jr.(ロン・ハーパーJr.) |
【トレーニングキャンプ契約(Exhibit10 / Exhibit9)】
Gabe Brown(SF)
2022-23シーズン:チームレビュー

ラプターズの強みはニック・ナースHCが採用する芸術的とも評されるチームディフェンスと、徹底してリバウンドを取っていく守備にある。ディフェンスを担う中心選手はOG・アヌノビーだが、アヌノビーと同じく1~5番を守れて、より突破力があるスコッティ・バーンズの台頭によって以前よりは立場が危うくなってきている。パスカル・シアカム、バーンズ、アヌノビーに加えて、サディアス・ヤングや新加入のオットー・ポーターJr.などフォワード陣がかなり厚く、2年後にFAとなるアヌノビーの起用法はラプターズの今後を占うポイントになるかもしれない。
一方でバックコートはヴァンブリートとゲイリー・トレントJr.以外に信頼性のあるガードがおらず、ロスターのバランスは良くない。プレーオフ進出以上の結果を求めるのであればシアカムとバーンズのさらなる成長はもちろん、職人肌の多いロスターを、ナースHCがどのように起用していくかはラプターズの大きな課題になりそうだ。
“NBAイズムが選ぶ!” 注目選手

OG Anunoby(OG・アヌノビー)
NBA6年目となるアヌノビーは現役屈指のディフェンダーであり、1人で複数の選手を止めることができる機動力はニック・ナースHCのチームディフェンスの要だ。得点力も年々向上しており、平均17.1点と大台目前にまで迫っている。それでもオフシーズンに放出が噂された背景には新人王スコッティ・バーンズの台頭がある。パスカル・シアカムを加えた3人のフォワード陣は強力だが、チームはいずれ取捨選択を迫られることになるだろう。アヌノビーの今季の動向は、ラプターズの今後に大きく影響を与えそうだ。
