オフシーズンの動き
加入 | ・ケンバ・ウォーカー(CHA) ・エネス・カンター(POR) ・ロメオ・ラングフォード(Draft 14位) ・グラント・ウィリアムズ(Draft 22位) ・カーセン・エドワーズ(Draft 33位) ・トレント・ウォーターズ(Draft 51位) ・ヴィンセント・ポワティエ(Draft外) ・タコ・フォール(Draft外) | 退団 | ・カイリー・アービング ・テリー・ロジアー ・マーカス・モリス ・アル・ホーフォード ・アーロン・ベインズ ・PJ・ロジャー ・RJ・ハンター ・ガーション・ヤブセレ |
予想ロスター
PG | SG | SF | PF | C | |
1st | ケンバ・ ウォーカー | ジェイレン・ ブラウン | ジェイソン・ テイタム | ゴードン・ ヘイワード | エネス・ カンター |
2nd | カーセン・ エドワーズ | マーカス・ スマート | シェミ・ オジェレイ | ダニエル・ タイス | ロバート・ ウィリアムズⅢ |
3rd | ブラッド・ ワナメイカー | ロメオ・ ラングフォード | ジェボンテ・ グリーン | グラント・ ウィリアムズ | ヴィンセント・ ポワティエ |
4th | タコ・ フォール | ||||
5th |
2019−20シーズンの展望
エースのカイリー・アービングが去り、代わりにシャーロット・ホーネッツからケンバ・ウォーカーの獲得に成功した。
ケンバはカイリーと同じくスコアリングに秀でたPGで、一部のエリートプレーヤーしか実現できない1試合60点試合を行っており、勝負強さもホーネッツで実証済みだ。強豪チームに所属していたカイリーのほうが評価は高いが、総合力では肉薄している。スモールマーケットのシャーロットからボストンに移籍したことで、今季はケンバの真価が問われるシーズンになるだろう。
カイリーからケンバへの交代は、セルティクスにとってプラスに働く可能性がある。カイリーはNBAでも随一のハンドリングスキルを持っているが、2018-19シーズンは成長中のジェイソン・テイタム、ジェイレン・ブラウンらと噛み合わず、公然と彼らを批判したことでチームリーダーとしての資質に疑問が持たれている。その点、ケンバは若手主体のホーネッツを長年率いており、セルティクスの若手スターたちとケミストリー構築は難しくないだろう。また、セルティクスの主力メンバーである4人(ケンバ、テイタム、ブラウン、マーカス・スマート)はシーズン前にFIBAワールドカップでコミュニケーションを図れており、このことのセルティクスにとって見た目以上に意義が大きい。
カイリーの穴はケンバの獲得で埋めることに成功したが、ディフェンス面での課題は残っている。
インサイドで攻守の要として堅実な働きをしていたアル・ホーフォードとマーカス・モリスが退団したことにより、テイタムやゴードン・ヘイワードがPFでプレーすることが予想される。その場合、リバウンドやインサイドディフェンスでミスマッチになることが予想される。また、控えも 実績に乏しい若手が多く、不安定さは否めない。
センターにはホーフォードの後釜としてエネス・カンターを獲得したが、カンターはオフェンスシブなセンターであり、こちらもディフェンス面での奮起が必要だ。成長中のロバート・ウィリアムズ3世、FIBAワールドカップで躍動したヴィンセント・ポワティエとがディフェンス面で計算できれば、面白い存在になる。
また、控えPGとしてチームを牽引してきたテリー・ロジアーの退団も懸念事項だ。ケンバの控えにはルーキーのカーセン・エドワーズ、ブラッド・ワナメイカーを据えるが、ロジアーには見劣りする。エドワーズはドラフト2巡目指名ながら、サマーリーグで平均19.4点を獲得しており、オフェンス面で化ける可能性は十分ある。名将ブラッド・スティーブンスの構築するディフェンスシステムに合致できれば、今ドラフトの掘り出し物になるだろう。
昨年から単純な戦力はダウンしたセルティクスだが、カイリーとヘイワードが怪我の影響で出場できなかった一昨年を考えると、若手が奮起して上位進出する可能性は十分にある。ケンバ獲得は、若手を活かすスティーブンソンHCの戦術やチームケミストリー面でもプラスに働く可能性が高い。
セルティクスは若手スターのテイタムが真のエースになれるかという点にも注目だ。ケンバとテイタムのワンツーパンチが機能し、スマートやブラウンが下支えするチームは、どのチームにとっても一筋縄ではいけない手強いチームになる。そのためには、主力が抜けたインサイドのディフェンスを、スティーブンスHCがどのように埋めていくかがポイントになるだろう。