「2024 WNBA Draft」注目の指名候補を語る

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2023年12月10日にWNBAの2024年ドラフトのロッタリー抽選が行われ、インディアナ・フィーバーが2年連続でドラフト1位指名権を得た。

フィーバーには2022-23シーズンの新人王に輝いた大型センター、アリーヤ・ボストンを擁しており、WNBAで2年連続1位指名権を獲得したチームはいずれも優勝争いを行っていることもあり、2024年4月15日に行われるドラフトで誰を指名するのかに大きな注目が集まっている。

目次

WNBAドラフトの仕組みと、ロッタリー結果

WNBAのドラフト抽選はNBAとは違い、過去2シーズンの勝率を合算して確率が変わる。勝率による抽選が行われるのは下位1位から4位までで、5位指名以下はトレード等がなければ基本的には直前のシーズン勝率が低い順に指名権を得ることができる。

また、WNBAは現状12チームが加盟しており、NBAと比べてチーム数が絶対的に少ない。そのため黎明期のNBAのように1チームごとに3巡目指名まで持っている。

2024年ロッタリーの結果、「2024 WNBA Draft」の指名順位は下記となった。

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指名順位チーム備考
1位Indiana FEVER(フィーバー)
2位Los Angeles SPARKS(スパークス)
3位Phoenix MERCURY(マーキュリー)
4位Seattle STORM(ストーム)
5位Dallas WINGS(ウィングス)⇐ Chicago SKY
6位Washington MYSTICS(ミスティックス)
7位Minnesota LYNX(リンクス)
8位Atlanta DREAM(ドリーム)
9位Dallas WINGS(ウィングス)
10位Connecticut SUN(サン)
11位New York LIBERTY(リバティ)
12位Los Angeles SPARKS(スパークス)⇐ Las Vegas ACES

「2024 WNBA Draft」注目選手5選

NBAで最高のドラフト年はいつだろう。 マイケル・ジョーダンやアキーム・オラジュワンを輩出した1984年? アレン・アイバーソンやコービー・ブライアントを輩出した1996年? レブロン・ジェームズやカーメロ・アンソニーを輩出した2003年?

各人によって最高のドラフト年は変わると思うが、おそらく上記の3年は誰に選ばせても有力候補に入るのではないだろうか。
2024年のWNBAドラフトは上記のような「史上最高のドラフト年」として記憶される可能性があるほど、次世代のスター候補として注目されている選手が複数エントリーすることが予想されている。
2024年1月7日時点での各Mock Draftサイトの指名予想を見つつ、NBAイムズが注目する選手を5人挙げてみたい。

※ただし、ここで紹介する5人は大学に戻る権利を有しており、2024ドラフトにエントリーしない可能性も残っている。

Caitlin Clark(ケイトリン・クラーク)

PG / アイオワ大学
生年月日:2002年1月22日

Tankarthon1位
Draft Room1位
ESPN1位
The Athletic1位
US Today1位

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現時点で大学No.1 PGはケイトリン・クラークなのは間違いない。

おそらくプレーメイク単体であればペイジ・ベッカーズの方が上だと思うが、速いシュートモーションから放たれるロングシュート力は脅威そのもので、当たりだしたら止まらないことから50点ゲームを連発できるほどの破壊力を持っており、ディビジョン I 史上15人目の3,000得点を記録している。 一方でパスワークも平均以上のものを持っているため、シュートを警戒すると簡単にアシストパスを供給させてしまう。そのため、圧倒的なインサイドプレーヤーがいるチームであれば、ピック&ロールなどで止めることがかなり難しくなる。

フィーバーには2023年ドラフト1位指名で、満場一致で新人王を受賞したアリーヤ・ボストンがいる。この2人は2023年のNCAAトーナメントで激闘を演じており、インサイドの核であるアリーヤと、アウトサイドを支配できるケイトリンはのコンビはWNBA版の「コービー&シャック」になる可能性すら感じさせる。

大学バスケでチケット完売を連発するほどの選手であり、戦力的にもマーケティング的にもケイトリン以上の指名はないだろう。

↓スマホでの動画閲覧はコチラから
https://youtu.be/i7aM979td7w?si=aI7YcM2drdZ2i3wV

Paige Bueckers(ペイジ・ベッカーズ)

PG / コネチカット大学
生年月日:2001年10月20日

Tankarthon2位
Draft Room4位
ESPN3位
The Athletic2位
US Today2位

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3年前、全米No.1バスケットボールプレーヤーとして一世を風靡し、『SLAM』の表紙も飾った天性のPG。

高校時代からケイトリン・クラークと世代No.1 PGの座を争っており、当時はペイジの方が高い評価を受けていたが、2年次に膝の怪我でスタッツを下げ、3年次にはACLの断裂によってシーズンアウトになったことで現時点での評価は逆転している。それでも、シュート技術はもちろん、パスワーク技術とプレーメイク力などを兼ね備えている。
また、シュート力も決して低くなく、大学2年間で3P成功率43.4%を記録している。ドライブも鋭く、健康であればマジック時代のペニー・ハーダウェイを彷彿とさせる世代No.1のプレーメイカーなのは間違いない。

スパークスには長らくプレーメイカーが欠けており、チームもペリメータープレーヤーを求めていると言われている。地元カリフォルニアのスタンフォード大学のキャメロン・ブリンクを指名する可能性もあるが、フィーバーがケイトリンを指名するのであれば、チーム事情を鑑みてもゲームコントロールができるペイジの指名は理にかなっているだろう。

最後のNCAAトーナメントでどんなプレーを見せ、UCONNをどこまで引き上げられるか? それによってはケイトリンとの評価が再逆転する可能性もゼロではない。

↓スマホでの動画閲覧はコチラから
https://youtu.be/7oCOdInctCM?si=oVIsbia1CvItqwDn

Cameron Brink(キャメロン・ブリンク)

PF・C

PF・C / スタンフォード大学
生年月日:2001年12月31日

Tankarthon3位
Draft Room2位
ESPN2位
The Athletic3位
US Today3位

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1年次の2021年にはNCAA優勝を果たし、2年次には主力としてファイナル4にチームを導いている今ドラフトNo.1ビッグマン。幼少期からGSWのステフィン・カリーと親交がある。

193cmという長身を活かしてリバウンドとブロックを量産。フィジカル面でも強く2Pシュートは60%近い数字で決めることができることから、大学3年間で平均15.1点、9.6リバウンド、1.8アシスト、3.5ブロックという素晴らしいスタッツを記録している。3年次は大きく数字を落としたものの、3Pシュートも35%前後の確率で打つことができ、ストレッチ5としての起用も期待できる。 大学入学以降、年々スタッツを伸ばしており、2024年のNCAAではさらなる活躍が期待できる。

マーキュリーにはロシアで拘束されたことで全世界でニュースになった米国有数のビッグマンであるブリトニー・グライナーがおり、WNBAディフェンシブチームに2度選ばれたブリアナ・ターナーが在籍している。マーキュリーがブリンクを指名するとなるとリーグ史上有数のディフェンシブなビッグラインナップが見られるだろう。

↓スマホでの動画閲覧はコチラから
https://youtu.be/V6ubdtQtV1M?si=kBTf8cjw2qFMvTdS

Aaliyah Edwards(アーリヤ・エドワーズ)

PF / コネチカット大学
生年月日:2002年7月9日

Tankarthon4位
Draft Room3位
ESPN5位
The Athletic
US Today8位

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ペイジ・ベッカーズとともにコネチカット大に在籍しているビッグマン。ペイジがACL断裂によって離脱した3年次に大きくスタッツを伸ばし、ドラフトの注目株になっている。

2022-23シーズンには平均32.1分の出場で、16.5点、9.5リバウンド、2.8アシスト、1.1ブロックを記録しており、機動力とフィジカルの強さを併せ持っていることから即戦力のビッグマンとの評価を受けている。ペイントエリア内では60%近いFG成功率を誇る得点力を持っており、20点20リバウンドを達成していることからもインサイドの支配力については今ドラフトでもトップクラスだといえる。また、ガードにもマッチアップできるだけの機動力を兼ね備えており、汎用性のあるディフェンシブなビッグマンを探しているチームから注目を集めるだろう。

2023-24シーズンはペイジが復帰し、インサイドの屋台骨となったエドワーズとの相乗効果でNCAA制覇を目指すことになる。2人にとって本NCAAは評価を高める試金石になることは間違いなく、成績次第ではTOP5指名を確実なものにするだろう。

↓スマホでの動画閲覧はコチラから
https://youtu.be/6TB_TFoALCI?si=HAMm4Vtmrg1oHbvd

Angel Reese(エンジェル・リース)

PF・SF / ルイジアナ州立大学
生年月日:2002年5月6日

Tankarthon6位
Draft Room5位
ESPN8位
The Athletic11位
US Today11位

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高校時代はESPNによって2020 CLASSのNo.2にランキングされ、5 Star Prospect(5つ星評価)と評価されていたビッグウィング。複数の大学からNCAAディビジョンIチームからオファーがあったがメリーランド州立大を選択。3年次にルイジアナ州立大に転校し、2022-23シーズンのNCAAチャンピオンに輝いた。

フィジカル面が強く、インサイドでのディフェンスとリバウンドに強みを持っており、2022-23シーズンは平均23.0点、15.4リバウンド、2.3アシスト、1.8ブロックを記録している。リバウンドに圧倒的な強さを持つリースだが、一方でオフェンススキルは発展途上であり、ポストムーブとシュート力の向上が不可欠と言われている。
大学生ながら権利ビジネスやモデル業で収益を上げており、オフコートでの発信力も高い。

現時点でもインサイドのディフェンス改善やリバウンド強化を目指すチームが指名する可能性は高いが、2023-24シーズンのNCAAトーナメントでオフェンス面の向上を示すことができれば、さらなる高順位で指名される可能性もある。

↓スマホでの動画閲覧はコチラから
https://youtu.be/iLQ4D5BY7kM?si=BOj_xErQ2whxcxXK

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